アルビントフラー 生産消費者の時代
8月 14th, 2007 by rilakkuma
アルビントフラーが来日したときのインタビューを本にしたものです。ページ数は100pぐらいですので、フォトリでなくてもすぐ読めてしまいそうです。
トフラーは「第三の波」という本で、脱工業化社会を予測していました。そのパラダイムが現実に足音をたてて響いてきているのです。そして、第三の波とは知識経済の社会です。工業製品を低コストで効率よく生産する社会の波は、日本でパラダイムの役割を終えようとしています。そしてこれからは情報化により、知識、アイディアが富を生み出す社会となります。これがグローバル化の時代でも躍進していくことは間違いないでしょう。
その変化に対応するために、企業組織はネットワーク型の組織が必要になると、うたっています。たしか、作家の村上龍氏が語っていましたが「現在の軍隊は、テロと戦うために組織を転換している。以前のような、ピラミッド型の組織ではなく、自律したネットワーク型の組織となり、それを可能にしたのが情報化である。」と。それがビジネスの世界にも求められているのでしょう。
そして、トフラー氏は「第二の波」と「第三の波」の衝突が起きており、 それに政治が対応できていないと言っています。政治は「産業の経済」でしか考えられておらず、常に「マーケット、マーケット」の市場原理主義を100%信頼するには宗教のようだと批判しています。
トフラー氏は、生産消費者という言葉を生み出しました。生産消費者とは、生産と消費の両面を持ち合わせていることを意味します。アメリカではDIYがちょっとしたブームになっています。また、それが新たな市場を作り出しました。そして、インターネットがその生産消費を加速させたとも考察しています。Wikipedia、Linuxなどなど。そして、NGOなども生産消費に入るのです。
これは資本主義経済が変わる可能性をはらんでいます。時に生産者、時に消費者となりその境目がなくなり、その関係も大きく変わろうとしています。
最後にトフラー氏は、これからの人類には人間の再定義が必要であるといっています。生物学、遺伝子工学、ナノテクノロジーなどの分野は発展を遂げ、人間の能力を劇的に向上させます。そして、人間の意味とは?人間の概念とは?より、リアルと仮想の対立が深くなり様々な問題が起こるでしょうが、それがプラスに働いていくことを予測したいと思います。
日本放送出版協会 (2007/07)
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