現在、日本の経営において「会社は株主のもの、株価を上げるのが経営者の仕事」という株主至上主義はアメリカから来た当たり前の主義に捉えられるようになったみたいです。実はアメリカが現在の株主至上主義になったのも歴史があったからなのです。
オーナーの一族経営の時代
アメリカの企業も一世紀前は、「オーナーの一族経営」が当たり前でした。デュポン、カーネギー、スタンフォードなどは一族経営です。
所有と経営の分離
そして、20世紀の初頭に所有と経営の分離がおこりました。この時代は鉄鋼、石油、鉄道などの巨大な設備投資が必要になる時代です。いわゆる設備投資のために銀行からお金を借りる、または社債による借入れなどが主流になっていきます。このとき、「経営はプロの経営者にまかせるべきだ」という理論です。これは1960年代まで続いたようです。
1960年代のM&A
1960年代には企業の多角化が進み、M&Aがブームになりました。このとき経営者が会社の支配者である絶頂期だったのではないでしょうか。会社の経営はプロ経営者に任せて、「株主はお金だけ出してみていろ」というような発想がありました。それも会社が高度成長で成長しているから言えることでした。
そして株主至上主義へ
企業の多角化がすすみ企業が成長していくと、経営者の報酬がべらぼうな金額になり経営者が贅沢をしたり、会社のコストに気を使わなくなりました。そして、1970年代のオイルショックが発生すると企業の業績が落ち込んでいきます。株価は下がる一方です。そこで、会社を経営者に任せておくわけにはいかないということで、機関投資家や投資ファンドが経営にものを言うようになっていったのです。このときにコーポーレートガバナンス(企業統治)=「株価を上げるために経営に積極的に関与する」という考えが生まれました。ちなみに、機関投資家というのは広く大衆の資金を集めて運用する機関です。年金基金、生命保険、投資顧問などです。村上ファンドもそうですね^^
このようにアメリカもいきなり株主至上主義になったわけではありません。日本は後追いでアメリカ流儀がそのまま輸入されているような気がします。アメリカ流が正しいというわけではないと思います。もちろん日本的な経営がよいという経営者もいらっしゃいます。そのために上場しない。そうゆう考えもありだと思います。
「会社の値段」を読むと現在の経営、企業価値とは何かが少しだけわかったような気がしました。
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