国富論 by 原丈人
9月 28th, 2008 by rilakkuma
国富論というと、難しい本のイメージだが投資家からみた起業のあり方とか、新しいテクノロジーのあり方とか、日本の今度の方向性について書かれています。
原さんはシリコンバレーを代表するベンチャーキャピタリストです。そして、ただのキャピタリストではなく、テクノロジーに明るく、ときにはベンチャーの販路先まで紹介してしまう人なのです。
新技術を持った企業の発展や、新技術を用いた発展途上国の支援など幅広い分野で活躍をされています。
1.資本主義は数字の合理化か?
現在の株価は、ROE(株主資本利益率:株主が投資したお金をどれだけ効率よく活用しているか)が株価と強い関係をもっている。
しかし、原さんは新しいものを生むときにROEだけを重視しすぎると新しい技術は育たないといいます。
ROEという数字は、投資の効率を図るものであります。例えばハードウェア産業は粗利益率が小さいですが、ソフトウェア産業は粗利益率が高い。
そうゆう面でみれば、ソフトウェア産業に投資した方が効率がよいということになります。しかし、ハードウェア産業には投資しない方がよいということにはなりません。
経営者もROEで企業価値を最大化することばかり、考えれば遠い将来の利益を考えることはできなくなるでしょう。つまり、研究開発型の企業には投資するなということになります。
そろそろ、アメリカ型の資本主義は終わりに近づいているのだろう。日本もアメリカの追従すればいいという姿勢ばかりでなく、日本独自の主義を考えていくときが来たのだろう。
2.新しいポストパソコンが生まれてくる
IT産業というと非常に切り口が広いのであるが、IT産業発展の歴史は「ハードウェア」→「ソフトウェア」と発展してきた。しかし、現在はソフトウェアだけでなくプラス「ネットワーク」の要素が大きくなっている。
つまり、現在のIT産業は単体のソフトウェアだけでなく、ネットワークと組み合わせたものが主流になっていく。
そこで、パソコンという機械である。
パソコンは未だに進化していません。確かに速度や容量としては速く、大きくなっていますが、起動はあいかわらず遅い。使いたいと思ってもすぐに使えるわけではありません。
そして、時々意味不明なエラーでダウンすることがあります。
はっきり言えば人間がパソコンに合わせているのです。しかし、それも終わりに近づいているのではないかと思う。
今のパソコンに求められているのは、ネットワークを利用したコミュニケーション機能であります。そこで、原さんはこれからはPUCの時代だといいます。
PUCとは、パーベイシブ・ユビキタス・コミュニケーションと呼んでいます。(原さんの造語らしいですが)
・使っていることを感じさせない=パーベイシブ
・どこにでも遍在する=ユビキタス
これらを利用できるコミュニケーションツールです。
これらはどんな形状になるかもわかりませんが、直感的で使いやすいインターフェースになることは間違いありません。PUCのツールは、起動は瞬時で、マニュアルなどなくても操作ができる。そして、省電力かつ小型化されるだろうといっています。
3.データベースの限界
現在のデータベースの主流は、リレーショナル・データベースである。このデータベースが生まれたときは、データをいかに効率よく格納するか、または速く検索するかということが求められた。
しかし、現在のデータベースに求められるのは変化である。
システムはいつまでも同じ属性を扱うというわけにはいかなくなっている。
例えば、今のデータベースはあらかじめ名前、住所、TELなどの属性をシステム開発する前に決めておく必要がある。
後から、性別を入れたいといっても開発が進んでしまった後から変更するというのは大変なのだ。
しかし、現実には扱う属性が変化していく。
このように今のデータベースには変化していく属性を容易に追加、変更できるような仕組みが求められている。
このような属性を柔軟に変化させていけるデータベースが開発されれば、現在のシステムのデータ利用はもっと速く、いつでも人間が入出力できるようになるだろう。
原さんのテクノロジーの未来を予測する力はすばらしいものがあると思った!
平凡社
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こんな日本人がいるということ自体うれしい
筋金入りの「技術系オタク」
全体的に捉えどころが無く、会計に対する断罪は認識違いで論理は逆さまでは….?
経済知識は初心者ですが・・・
勇気と希望
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