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先月の14日に直木賞の発表がありました。
受賞作は『廃墟に乞う』の佐々木譲氏と、『ほかならぬ人へ
』の白石一文氏でした。
白石一文氏は、お父様の白石一郎氏も直木賞を受賞された作家ということで、初の親子ダ
ブル受賞として話題を呼びました。
直木賞は、新進及び中堅作家による大衆小説作品に与えられる文学賞です。
直木賞を創設したのは、文藝春秋社創始者の菊池寛なのですが、菊池寛という人は作家でもあり社長でもあり、そして器量のとても大きな人だったといいます。
菊池寛は海音寺潮五郎が、直木賞を取ったときにパーティーで
「この賞は、わが社の宣伝のためにやっているのだから、受賞しからといっていい小説を書こうと努力しないでいい」と云ったといいます。
人間としての器量の大きさが伺えますね。
今回受賞に話を戻すと、白石一文氏のコメントが気になりました。
「自分は小説を書いているのではなく、大説を書いているのだ。先にこういうことを書きたいというのがあり、そのための物語を書いていく。」
白石一文氏の大説というものはどんなものなのか、それが気になって小説を読んでみました。
今回読んでみた作品は受賞作ではありませんが、生と死をテーマにした『僕のなかの壊れていない部分』という作品です。
出版社に勤務する29歳の「僕」は、3人の女性と関係を持ちながら誰とも深い繋がりを持とうとはせず。一方で、若者二人を自宅に自由に出入りさせています。
主人公の「僕」はこの生まれてきたことの絶望感を抱いており、常に「私は本当に死にたいのだろうか」という問いかけをしています。しかし、その理由をさがしてもすぐには出てきません。
この小説の中に福岡で戦争孤児の救済に尽力した常岡一郎氏の言葉の引用が出てくるのです。
それがすごく的を得ているなと思いましたので引用させてもらいます。
ある人から「人は何のために生れさせられたのか?」という問いに対して。
「多分育つためでしょう。それはすべての人を見ていますと、育っています。
身も心も、年毎に育ちます。
もし育たないものがあったら亡びます。死にます。
死なないものは育っていくでしょう。
だから、人は育つために生れさせられたと第1に考えています。
その育つためにはどうすればいいかを第2に考えてみます。
育つためには相反する二つを組み合わせて調和を取るということですね。
空気を吸うたら、必ず吐き出す。
真夜中もやめず、決して面倒くさがらず、必ず二つを調和させる。
中略
人を生かす。相手を生かす。よろこばす。伸ばす。守る。
ここに全身全霊をつくす修行、訓練が毎日の業だと私は考えています。
ここに私が胸を病んで、また救われた道があったと思っています。」
言葉が長いため中略としてましたが、いい言葉なのでぜひ全文読んでもらいたい言葉です。
生を考えるときに死を考えずにはいられない。死があって生がある。
人間が生きていくためには、生かすことと生かされていることの組み合わせです。
自分が絶望にいるときも、そして絶好調で有頂天になってしまうときも、生かされていることを思い出してみてはどうでしょうか。
そんなとき、ちょっと救われた気分になるものです。
参考文献
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参考にはなります
人間の器量とは
人間の器量とは
結局「人間の器量」とは何なのか、感じることはできるが説明し切るのは難しいことを改めて知る。
単なる偉人伝でないところがいい
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こんな人を知っているので
主人公がまったく好きになれない
くだらない
なんて我侭な主人公。
生き方を模索する対談集?
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