- 2010-03-11 (木) 23:04
- 書評
貧困というとどんなイメージですか?発展途上国の話でしょうか。
『ルポ 貧困大国アメリカ』というアメリカの貧困状態をルポした本を読みました。
この本を端的に要約すると、格差が拡大する政策を実施することで、貧困層を生み出す。その貧困層を戦争ビジネスに雇い入れる。こうした図式がアメリカにおいてあちこちで発生しているというものです。
アメリカでは、日本でいう奨学金を借りて大学を出ることは珍しくはありません。
しかし、現在の景況では大学に出ても就職口がないのです。(これは日本でも同じですが)つまり、奨学金を返せないまま借金漬けになってしまうのです。
こうした学生たちを軍がリクルーターに来るといいます。
軍に入隊すれば、奨学金を返済義務がなくなるし、給与を得ることもできます。こうした新兵たちがイラクの最も危険な地帯に送られるのです。
また、失業したトラックの運転手は、サブプライムローンでの返済が困難になり、ある人材派遣会社に登録します。しかし、その人材派遣会社は、軍から依頼された民間の人材派遣会社だったのです。
このトラックの運転手は、イラクに派遣され軍の物資を運搬する仕事につきました。
そして、イラクで仕事をしていると、いきなり目の前で武装勢力との衝突がおこり、軍とテロとの戦闘が始まりました。
このときもただ呆然とするしかなかったといいます。
人材派遣会社との契約では、例え現地で命を落としても、祖国に遺体を送還されることはなく、現地で起きたことは自己責任なのです。
例え、無事帰国したとしてもPTSDなどの心的障害や、劣化ウラン弾などにより白血病で入院を余儀なくされます。
アメリカの医療制度は、病院などの民営化などを進めた結果、日本とは比べ物にならないほど高額です。盲腸の入院でも30万円ほどが必要だと言われています。
結局、医療費を払うために働いたお金は手元に残らないといいます。
日本もこれは対岸の火事ではいられません。アメリカからの年次改革要望書により、いたるところで民営化が行われました。これは大企業の一人勝ちをうながし、個人ひとりひとりの生活を豊かにするものではありません。。
日本では憲法9条で戦争を放棄していますが、戦争というビジネスに間接的に関与していくことも考えられます。子供たちがすすんで戦争というビジネスに関与していくことはなんとしても避けたいことです。
わたしも未来は明るいと信じたいと思っています。しかし、今まで総中流として生活してきた人々が貧困層に落ちていく。こうした価値の大転換が起きていることも時代の真実なのです。
それはすぐ目の前で起きていること。
全力でサバイバルしないといけなくなりました。
恐ろしいけど、同時に未来の希望もわたしたちは考えていかなければならないのです。
岩波書店
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新自由主義は絶望を呼ぶのか
読書後の後味の悪さ(笑)
行き過ぎた 民営化はね よくないが
アメリカンドリーム・・・
弱者の骨までしゃぶるアメリカの仕組みを追随する、日本への警鐘
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