ボトルネック 米澤穂信

米澤 穂信
新潮社
発売日:2009-09-29

読後感は、はっきり言ってあまりよくない作品です。
しかし、小説としてはよく描けている作品。
最近パラレルワードの話が多いので、「またかぁ」という感じがあったのですが、おもしろく読めました。
(1Q84やクウォンタムファミリーズなどなど)

主人公の嵯峨野リョウは、恋人を弔いに東尋坊に来たが、転落してパラレルワールドに迷い込む。そこでは、自分の世界では生まれないはずだった姉のサキが自分の代わりに住んでいる。

サキの住んでいる世界と、リョウの住んでいる世界は何が違うの?間違いさがしが始まる。

パラレルワールドでなくてもこれは人間よくあることで、人と比較して自分は惨めだ、恵まれない、ダメな人間ではないかと思うことある。
しかし、本当のそうなのだろうか。なぜ自分が産まれてきたのか?その意味は?自分は何をしようとしているのか?芯が崩れてしまうと、人間ももろくなるものである。

自分さがしやパワースポットめぐりなどが流行っているらしいが、そんなところで芯は見つからない。他人と比較しても見つからない。

自分の内面の声を聞け!そして、世界を変えられるのは自分だけ。

砂の上の植物群 吉行淳之介

吉行 淳之介
新潮社
発売日:1966-04

吉行淳之介の作品は読むのが初めてだった。

エロいですよ。これは!こうゆうのが本当にエロというのだろう。びんびん感じますね。

確かに、この本を読むと性の描写や描き方ばかりが目につくが、本当は伊木一郎の満たされない孤独感という内面が描かれているのだろう。

死んだ父親の影に呵まれ、女性を抱くことで満たされようとするが、逆に女が満たすために伊木が生かされているような気分になってくる。

伊木一郎は人生に何を見いだすのか、孤独なのか、絶望なのかルサンチマンなのか。伊木にとって女性とは何なのだろうか。そんなことを考えされられる。

クォンタム・ファミリーズ 東 浩紀

未来には量子脳計算機によって、並行世界に介入できるようになっている。それによって、別々な並行世界の家族が出会い、自分の運命がどうしたら変わるのか、そんなことを考えている。

設定は好きなのだが、物語に共感できるかといえば難しい。どこからか持ってきて切って、貼ってできました!という感じがするのだが。。。