セラピスト入門 東豊

心理療法でよく言われるのが、理論に重きを置くか臨床に重きを置くか。

もちろんどちらも重要なのだが、両方がうまくかみ合ったときに

よいセラピストになれるのではないかと思う。

この本は最初の第1部がシステムズアプローチの理論。

そして、第2部が著者の臨床経験で語られている。

どちらを先に読んでも良い。

でも、個人的には第2部がおもしろかった。

こんな人も来るんですね~というめずらしい人から、著者の失敗談、

もしくはうまくいった心理療法などが書かれている。

第1部はシステムズアプローチについての書かれているのだが、

要はクライアントだけ見ていてはダメだよということ。

家族やその周辺の人間関係が大いに影響している可能性があるということ。

そこにまで気を配るのかと、少々驚かされた。

自分はそこまで気を配れるかどうか・・・。

セラピストって難しいと感じた。

セラピストを目指すなら読んでソンはない一冊だ。

文章も内容も全然難しくないので、1時間あれば読めてしまうだろう。

セラピスト入門―システムズアプローチへの招待
東 豊
日本評論社
売り上げランキング: 62816

男の子の育て方 諸富 祥彦

諸富先生の本の中で一番売れている本だとか。

簡単な文章で分かりやすく書いてあるので、1時間あれば余裕で読めます。

衝撃的だったのは、よく言われる3歳までに母親の手で育てた方がいい

ということが言いますが、

そんな実証は心理学でいっさいないと全面否定。

以外な子育て方法があったものです。

ちなみにこれは、子供を夫に置き換えて読んでもイケます。

基本的に男は子供ですから・・・。

男って「本当に単純で」「あほ」なんだからと呆れる前に、

この本を読んで操縦方法を学びましょう(笑)

KAGEROU 齋藤智裕

今日は打ち合わせがあったので、久しぶりに都心へ。

打ち合わせも終わり、神保町の三省堂に入ると、

シャンパンタワーのように高く積みあがった本が。

そういえば、朝のワイドショーで岩井志麻子さんが、

いろいろ書評をしていたような気が。

齋藤智裕の名前で応募したら、いきなりポプラ社小説大賞

大賞を受賞!

KAGEROU」が今日発売。

何度、買おうかどうか迷いましたが・・・

キャンペーンのお姉さんに負けて買ってしまいました。。。
(キャンペーンのお姉さんにせいにする、意志の弱いわたし)

本は行間がかなり空いているし、236ページなので、

喫茶店と帰り電車1時間で読了。

まず文章が硬くなく、読みやすい!

すいすい読めてしまう。

展開が早いので、ストーリーに入りこんでいけるし、

次の展開、次の展開と読み進めたくなる。

齋藤さん(←あえて齋藤さんと書きます)が言っているテーマが「命」

と言っているので、もっと重い話を想定していた。

確かに自殺した人を引き止めるところから話は始まるのだから、

重いといえば重いのだが、主人公のノリが軽い!

だから、テーマは重いのにノリは軽くスピーティーに展開していく、

最後はお涙頂戴で泣かせるのかと思ったが、

そうではなかったのが意外だった。

よくある「命を大切に」というテーマがモロに出てしまう内容の

押し付けがましくないのが良かった。

岩井志麻子さんがワイドショーでドンデン返しがあると言っていたが、

大ドンデン返しではなく中ドンデン返しがある。

でも最近の小説の傾向にあるように、最後は読者にゆだねようという

終わり方になっている。

自分としては、それほど感情が揺さぶられるというような内容ではないが、

エンターテイメントとしては十分に楽しめる。

45万部の予約がすでに入っているというが、

出版不況のなかでポプラ社はよかったね!

逆に課題としては、

文章表現が稚拙であるのと

十分に推敲しているのかという点に疑問が残る。

今回はこれで売れてしまったからいいのだろうが、

次回作が作家として真価が問われるのだろう。

出版社は売れるからという理由で、どんどん出して

作家として育てる気がなくなったら非常に残念である。

KAGEROU
KAGEROU
posted with amazlet at 10.12.15
齋藤智裕
ポプラ社 (2010-12-15)
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